浜崎達也『絶対少年―妖精たちの夏 田菜』

ちょっと不思議田舎ノスタルジー小説。略してイリヤ系。
そつなくよく出来てる。
セカイだなんだって大仰に構える必要はないけど日常をふと違う視点から眺められる瞬間ってのは思春期にはやっぱり必要で、問題はその危うい地点から「あちら側」に転がり落ちずに「こちら側」に戻ってくるための方法だったりするのだけど、そこでシャーマン的な不思議幼女にそのバランサーの役目を担わせるのはズルいなあと思いつつもそこで変にこじらせないあたりがほんと「そつがない」よねとも思う。うわあ変な文だ。