Howling in the Night 2006 押井守 戦争を語る

押井守岡部いさくトークショー。毎年この日にやってて今回で4回目だかとゆー話だけど、今回初めて見に行った。
軍事オタトークが中心だったのだけど、いやひじょーに濃くて面白かった。「そうそう、俺の好きな軍事オタ的空間ってのはこーいうのだよ」って感じで。
昨今の軍事オタ的言論空間(?)ってさ、政治的すぎるんだよ。つーかナショナリズムの延長で戦争語ってるだけじゃん。俺的にはむしろそういう政治性とはまったく別の次元で「で、ぶっちゃけこの兵器って使いものになるの?」とか「なんでこの戦争ではこっちが勝ったわけ?」とゆーことが気になってしまうのが軍事オタだと思うのよね。エンジニアリング的な興味とゆーか。それはもちろんメカニックなことだけじゃなくて、運用や組織も含めた話だけども。
ま、はたから見れば同じに見えるんだろーけどさ。
ともあれそーいう意味で、今日の話はとても面白かった。こーいう話はテレビではなかなかやってくんないもんね。
ただ押井守が一方的にしゃべりすぎて岡部いさくの話が少なかったのがちょっと残念。テレビとは違ってオタっぷり全開でかなり愉快なキャラが出てただけに。


あと4月公開の押井の新作映画『立喰師列伝』についても少し。
この映画は『ミニパト』に近い方法で作られてるらしい。素材はアニメ絵じゃなくて実写だけど。
押井ってホントに映像を隅々まで自分でコントロールしたい人なんだなと思った。それでいてアニメ絵の情報量の少なさにも満足できなくて、だからいろいろ変な表現方法を試行錯誤せざるを得ないんだろう。
それが映像表現そのものの持つ幅を広げてきたことも事実なんだけど……今回はどうだろう。予告編見た限りではなんとも言えん(笑)。


あと今回のイベントではこの映画とのタイアップ企画ってことで臨時の立喰蕎麦屋が出店するってのを聞いてて、会場が六本木ヒルズだけにかなり異様な光景が現出するのではないかと期待してたのだけど、実際にはカフェコーナーの一角で「マッハ軒」という看板をブラ下げて蕎麦を売ってるだけで拍子抜け。メニューもキツネはあってもコロッケはなく、もちろん冷やしタヌキもなし。
ただ、大量の客をさばくために事前に丼に麺とワカメと葱を盛っておき、注文に応じてタネと出汁を入れるというシステムにしてたらしいのだが、葱抜きの注文が多かったためにむしろ効率が悪化してたのはちょっと面白かった。