相田裕『GUNSLINGER GIRL』

漫画喫茶で1〜6巻まとめ読み。
グロテスクな漫画だなあ。薬物と催眠によって従順たるべく躾られた戦闘美少女の物語という時点でグロテスクだってのもまあそりゃそうなんだが、そのグロテスクさが露悪的に示されていてそのことが呼び起こす倫理的な居心地の悪さこそが実は真の萌えポイントになってるってのがまったくもってグロテスク。たぶん、このキャラたちに素で萌えてるわけじゃあないんだけどこの作品の持つ萌えに対する批評性みたいなものに萌えて読んじゃってる読者も多いわけでしょ。タチが悪いなーもう(笑)。
しかしこういうのを俺自身が嫌いかというと微妙なところで、こういう中途半端なヒューマニズムをチクチク刺激されつつもどうしようもないというマゾヒスティックな快感って、けっこうハードボイルドの本質なんじゃないかなあとも思う。いやそう簡単に割り切れる話でもないのだが……
……と考えていくほどどんどん作者の術中にハマるわけだよな。ああまったくもってタチが悪ぃ(笑)。

まあなんだ、とりあえずフランカ萌えってことで。